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適切な水循環システムの在り方に関する研究(海外調査) |
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◆現在進めている研究テーマ
衛生的なトイレ普及と安全な飲料水確保の両立を目指して
MDGs(ミレニアムディベロップメントゴール)の提唱により,世界の水と衛生の改善が図られ,現在はSDGs(持続可能な発展目標)に引き継がれている.
途上国では水洗トイレ等の普及が進み,一見衛生的な生活環境が拡がっているように見えるが,トイレ排水の行く末に関して未解決な部分が残っている.
途上国では下水道が整備されていない地域が多く,個別処理(On-Site Sanitation:オンサイトサニテーション)が普及しているが,維持管理が不十分であると周囲環境の汚染を進めてしまうことが懸念される.特に地下水汚染はSDGsの目的でもある安全な飲料水の確保を阻害する要因にもなってしまう
当研究室ではどうすれば適切な水循環システムが構築できるのか,衛生工学的な側面だけでなく社会科学的な視点も取り入れながら研究を進めている.

図:SDGsにおける安全な水とトイレの普及目標
(引用:https://www.un.org/sustainabledevelopment/news/communications-material/)

図:衛生的なトイレの普及と安全な飲料水確保への懸念
※海外現地調査
現在はスリランカを対象として、水循環システムの実態調査を行っている.
ヒトから排出されるウイルスや薬品類を地下水や周辺土壌から検出することで周囲環境のし尿汚染の実態を把握したり,住民に対するアンケート調査を通じて,排水処理への意識調査や環境への配慮意志を把握しようと試みている
その上でどのようなシステムが現地に即したものであるのか,を提案したいと考えている.


図:海外現地調査の様子
◆過去の研究テーマ
※国内の水使用量変化
国内の統計書などから各都市における水使用量変化の推移を把握する。既に日本の多くの都市においては1人1日当たりの家庭用水使用量は頭打ちとなっている。しかしどの位の量で頭打ちになっているかは都市毎に大きくばらついている。この主要因を様々な角度から分析し突き止めていく。
また頭打ちになるまでに現れる増加傾向が何によって決定されるのか、その決定因子についても調べている。
☆関連する解説記事
→「日本の水事情(水資源量と水需要量)」 生活工学研究5巻2号掲載記事へ
→「環境問題の歴史(その3〜水の使い方〜)」生活工学研究8巻2号掲載記事へ
※国外の水使用量調査
主にスリランカ,ベトナム,タイを対象として、水使用の実態調査を行っている。
特に家庭用水の用途別の使用量についてアジアの国々の相違点、類似点を分析し、その背景にある文化的、社会的、地理的要因について多角的に検討している。
☆関連する解説記事
→「タイ王国における水利用事情」 生活工学研究9巻1号掲載記事へ
下図: タイにおける生活用水使用量調査の例
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